☆第10章 出会い

そんな悲劇が発覚する少しだけ前の話。Yさんから「経験が足りないからバンドやって鍛えなさい」といくつか演奏動画が送られてきて
このバンドメンバー達を紹介するって言われた。(てか元々バンドメンバー探してたのに騙されて時間とられて超最悪)
Yさんが言うには、元々彼らが活動してたバンドのボーカルが逃げた?らしくてボーカルを探してる状態だったそう。

そこでYの紹介で出会ったのが、その後わたしが4年間続けたバンドのメンバーだった。お互い挨拶を交わして、初めてのわたしの本格的なバンド活動が始まった。

2015年12月
前身のバンドのお客さんを呼んでのお披露目初ライブが行われた。

が、

「前の方が良かった」なんて心ない言葉でわたしの頑張りは分かってもらえず、半分以上のお客さんがバンドから離れた。
だけどそんな言葉は耳には入っても心に届かなかったし、わたしはわたしの想いがあるから突き進んだ。

メンバーには「下手くそだからもうやめろ」と言われたこともあった。それでも決して諦めなかった。

いろんなボイスレッスンを回ったり毎日毎日苦手な場所の特訓、トレーニング。
きつい、辛い、逃げたいって思うまで徹底的に自分を追い込んで追い込んで特訓した。

わたしには叶えなくてはならない大切な目標が、夢があったから。
スタジオ練習でどれだけ叱られようと厳しい練習であろうと負けなかった。

ただ、ただひたすらにわたしは前に進むことをやめなかった。

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☆第9章 Y(後編)