☆第14章 可能性は無限大…?

そんな中、追い討ちをかけるように世の中は自粛、閉鎖、バンドメンバーとは心もすれ違ったまま。
仕方のない事だけど、いろんなことが重なって相当なショックを受けた。

それでも、わたしは決してあきらめなかった。

今だからこそ何もしないということは、罪だ。
そう思ったから、1人でオーディションを受けることにした。

わたしが大きな話を掴めば皆それぞれ心に宿した夢を思い出してくれるんじゃないかって思って。
何件も何件もオーディションというオーディションを応募しまくった。

そして、遂に

わたしはひとつの糸をつかんだのであった。

某有名事務所のオーディション受け
書類、オンラインでの実技(歌)、面談の3つを突破し、みごと合格。
そこでオーディションを担当してくれたマネージャーと面談が決まった。

だけど

『君1人ならいいけど、バンドでは…。
事務所入るならバンドは辞めてもらわないとうちが面倒見てることになるのは困る。』

ついに掴んだと思ったものが、一瞬にして崩れ落ちた。

わたしはその後、メンバーに報告をした。
わたしが有名になればバンドが有名になるかもしれない。そう思ってオーディションを受けたこと。オーディションに合格したこと、マネージャーに言われたこと。
わたしが一番知りたかった、皆は本当はバンドをどう思ってて、どこまで行きたいの?ってことも。

わたしは正直に、このバンドで横浜アリーナやZeppTokyoに出たり
バンドの曲がアニソンになったり、テレビに出てお母さんに知ってほしいし見てほしいし聞いてほしいしありがとうって伝えたいよ。

わたしはこの活動に誇りを持って活動していたんだ。だからこそ、今よりももっと先へ進みたい。有名になりたい。

そう伝えた。

でも、帰ってきた言葉は

『そんなに有名にはなりたいとは思ってない。』
『メンバーそれぞれが同じ方向を見て活動するのは難しい。だからどこかで妥協しないと。』

この時、ちゃんと話し合ってわかった。

皆と一緒に進むことが、もうできないんだって言うことが。