☆第7章 養成所
歯科助手辞めて、遂に念願の養成所へ。しかし、ここでも大きな壁にぶち当たる。
わたしの養成所はエリートが集まる所だった。
小さい頃からピアノができたり、音楽理論なんてちょちょいのちょい!
ワンマンライブだって経験済み!明日から事務所で本格的にデビュー!みたいなのがわんさかいた。
部活程度のことしかやってこなかったわたしはクラスで1番レベルが低かった。
何をするにも置いていかれて先生には『ポンコツちゃん』ってあだ名までつけられてしまった。
レッスンで一緒になった年上のお姉さんには『アイドルにでもなれば?』なんてことを言われたりもしたけど
わたしには達成しないとならない目標と夢があったからそんな言われ方をしたってどうでもよかった。
それよりも、わたしには経験が足りないんだって思ったから養成所に通いつつバンドをやろう!と思った。
バンドならメンバーと一緒にどこがダメ、ここがダメ、もっとこうしよう!って、意見も言い合えるし成長ができるってことを思い出したから。
わたしは早速、バンドメンバー募集のサイトに会員登録し、自分の歌を撮った動画を一緒に載せてプロフィールを完成させた。