☆第6章 ほんとのキモチ
音楽を通して母に感謝を伝えるという目標を掲げて、生きるために稼ぐスタートを切った。
でも……
ドクターはイライラのコントロール出来なくて患者さんの模型入ってるカルテを投げてくるし
パワハラ上司は毎日毎日飽きないのかってくらいわたしに向かって言葉で攻撃してくる。
本当に耐えきれなくて仕事中泣いたこともあった。
医療経験なんてこれっぽっちも無かったしわからないことだらけ。
毎日上司のパワハラまで受けて精神も身体もズタボロ。
家に帰っても寝る事しかできなくて『自分のやりたかったことってこんなことだったっけ?』って思うようになってしまった。
だから、この負の連鎖を断ち切るために仕事を辞めてプロの歌手になる為に養成所に通うことにした。
こんなところにいたらいつか頭までおかしくなるし、夢や目標を叶えることがわたしの人生で何より優先順位の高いもので大切なことだったから。
1日300円で過ごして、時間はかかってしまったけどなんとか1年間だけ養成所に通うお金を貯めることができた。
さよなら!パワハラ上司!約1年弱の歯科助手生活がここで終わった。